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ヤミ金としては、完済されるということは、収入が減ってしまうわけなので、なんとかして完済させないように様々な手口を使いますが、中でも多いのが『ジャンプ』といわれる返済方法です。

『ジャンプ』とは、返済日に資金を用意できなかった顧客に「今月は利息分だけ払って下さい」といって、利息だけ回収することをいいます。

返済したお金は元金と利息に均等に割り当てられるのではなく、すべて利息分として取られるためジャンプをすると元金は一円も減りません。

例えば、
トイチと呼ばれる金利で20,000円借りたら、10日で2,000円の利息がつきます。
返済日には22,000円を支払えば完済となるのですが、22,000円が用意できず利息分の2,000円だけ支払います。
これを『ジャンプ』と言います。
次の10日後には22,000円の10%が利息になるので2,200円の利息となり、完済するために必要な額は24,200円と増えます。

このように、ジャンプでの支払いが長引けば長引くほど、元金は返ることなく完済に必要な金額がじわじわと増えていく上、毎月利息分の金額をヤミ金業者に貢ぐことになるのです。

ジャンプはヤミ金にとってありがたい

利息しか払えずジャンプをするのは申し訳なく感じてしまう人もいるかもしれませんが、利息だけを延々と取り続けることができるので、実はヤミ金にとってジャンプをしてくれるお客さんはありがたい存在なのです。

借り手としては、どこからも借りられなかった自分にお金を貸してくれた上に、利息分の返済だけで待ってくれている優しい業者と思ってしまいがちですが、そう思ってしまったらまさにヤミ金の思う壺なのです。

返済日に一括で完済できてしまえばジャンプをする必要もなく安全だし、ヤミ金から借りてもさほど問題ないだろうと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、違法を承知のヤミ金業者が相手なので、そう簡単にはいきません。

ジャンプするしかなくなる

ヤミ金業者の中には、返済日にわざと連絡を取れなくして完済をさせてくれない業者も存在しており、やっと連絡が取れたとしても「今連絡されてももう今回の返済には間に合いません。今回は利息分だけ支払ってください」と、元金を返済させてくれないのです。

結局はジャンプするしかなくなってしまいます。

ジャンプをさせられ完済させてもらえなかった場合、当然次の返済日にも同じ利息が生じることになってしまいます。

返済日に毎度このような手を使って完済をさせてもらえないとなると、ずっと利息を支払わなくてはならなくなります。

考えただけでも恐ろしいですが、これもヤミ金の常套手段の一つといえるでしょう。ですから、ヤミ金と一度でも関わることは非常に危険なことなのです。

また、返済が苦しくヤミ金業者からジャンプを勧められても、安易に応じてはいけません。

これは、ヤミ金の常套手段の一つで甘い罠に過ぎないのです。

優しく待ってくれていると勘違いしてしまいがちですが、あなたをいいカモだと思っているだけですから、騙されてはいけません。

このようにヤミ金のジャンプとは恐ろしいシステムなのです。